【世界の絶景画像】中国の古都長安と西安城壁の歴史を知る旅

                   

中国西安市内を長方形に囲んでいる城壁は完全に保存されている古代城壁の中では世界最大級です。
西安はかつて中国の古都である長安でした。
長安としての歴史は2000年以上もあります。
長安と西安城壁の歴史を解説し、観光スポットでもある西安城壁の様子、城壁から眺めた現在の西安の景観を画像でご紹介します。

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中国の古都『長安』の歴史

長安の都市としての始まりは、紀元前11世紀にまで遡ります。

当時の中国王朝である周が初めて首都としたのですが、都の名前は長安ではなく豊邑(ほうゆう)でした。

長安と命名されたのはおよそ800年後の紀元前3世紀の漢の時代です。

唐時代には世界最大の都市にまで成長し、最盛期では人口100万人とも言われました。

長安は周から唐までの13もの王朝が、およそ2000年に渡って都とした都市です。

また、長安はシルクロードの起点でもあり、前漢時代にはローマまで絹が運ばれていました。

そして、長安は日本とも関わりのある都でもあります。

6~7世紀にかけて日本から多くの遣隋使、遣唐使が長安を訪れ、当時の文化や芸術、学問などを日本へ持ち帰りました。

真言宗の開祖である空海は遣唐使の一人で、長安にある青龍寺で密教を学び、それを基盤として真言宗を開きました。

空海や青龍寺については詳しく解説した記事がありますので、ご覧いただければと思います。

長安の碁盤の目状の道、南北を貫く大通り、河川の位置などの特徴は奈良の平城京、京都の平安京に取り入れられ、長安をモデルに造られました。

しかし、長安にあった城壁は日本の平城京、平安京には見られません。

これは、日本は中国のような大陸ではなく島国だったため、中国とは違って多民族の襲来に備える必要がなかったためです。

長安は明時代に西安と改名され、その後は地方都市として発展し、現在に至っています。

西安城壁の概要

前漢の初代皇帝である劉邦が長安と命名し、2代皇帝である恵帝の時代に城壁が建設されていますが、現在西安城壁として残っているのは明時代に築かれたものです。

西安城壁は、完全に保存されている古代城壁の中では世界最大級。

唐時代の長安城を基礎に、明の時代の1370年から1378年にかけてレンガを積み重ねて造られ、たびたび修復されています。

城壁は、西安市内をぐるっと囲む全長およそ14kmの長方形の壁。

東西に長く、南北に短い長方形で、高さは12m、上部の幅が12~14m、下部の幅が15~18mもあります。

東西南北それぞれに門があります。

  • 東:朝陽門・中山門・長楽門(東門)
  • 西:玉祥門・安定門(西門)
  • 南:含光門・勿幕門・朱雀門・永寧門(南門)・文昌門・和平門・建国門
  • 北:尚武門・安遠門(北門)・尚徳門・尚勤門

ピンクと赤文字部分がそれぞれの方角の城壁の中で一番大きな門です。

赤文字の安定門(西門)は西方のシルクロードに通じる発着点でもあり、ここから西へ向かって多くの人が旅立ちました。

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西安城壁への行き方

城壁の東西南北どこにでも門はありますが、城壁を上って観光できるのは永寧門(南門)です。

最寄り駅は、地下鉄2号線永寧門駅で、地下から地上へあがってくると永寧門まで通じる綺麗な道があるのですぐわかりますよ^^

西安城壁に登るには、チケットが必要です。

チケット売り場は永寧門のすぐそば、左側にあります。

チケットを購入したら永寧門から西安城壁へと登ることができます。

西安城壁の景観

西安城壁の全長はおよそ14km。

のんびり歩いて散策するのも良いですが、城壁を一周しようとすると徒歩を時速4kmとすると、14km ÷ 4km = 3.5時間かかってしまう計算。

「他のスポットもいろいろと回りたい観光客としては、西安城壁だけで3時間半はちょっと…。でも1周したい。」という場合には、自転車をレンタルすることができます。

私も自転車をレンタルしました↓

2人乗り用の自転車もありましたので、カップルやお友達で訪れた際にはぜひ検討してみて下さいね^^

自転車はレンタル時にレンタル料とは別にデポジットが必要。

レンタル時に、返却時間を書いた紙を渡されます。

その紙を自転車返却時にレンタルを申し込んだ受付に持っていけば、預けたデポジットを返してもらえますので、なくさないように注意して下さいね。

さてここから西安城壁の景観を画像でたっぷりご堪能いただきましょう。

回ったルートは、南側(永寧門)から時計回りに西→北→東→南です。

城壁:南側(永寧門→西)

さすが永寧門が城壁入り口とあって人がたくさんいます。

模型の街並み。

街の区画が直線、直角で明らかに人工的なのですが、美しく感じるのでとても不思議です。

ところどころ工事中(?)の箇所もあり、壁で仕切られているのですが、その壁が城壁仕様。

城壁の景観を損なわないようにしているのかな?^^

城壁の角に到着しました。角を右に曲がれば城壁西側です。

城壁:西側

ここが西安城壁の中で一番大きな門であり、シルクロードの発着点でもある安定門(西門)。

古代中国の人々は、ここから西方の遠い国を目指して旅だったと思うと感慨もひとしお。

奥は北側、高層ビル群が立ち並んでいるのがわかります。

西と北の城壁が交わる角の近くには広仁寺(こうじんじ)があり、城壁からもバッチリ眺められます。

広仁寺は陝西省で唯一のチベット仏教寺院です。

金屋根寺院の奥に見える壁が北側の城壁です。

城壁:北側

東西に長いということがよくわかる画像。

北側は西安城壁の入り口である南側とは正反対にあるので、観光客の数も少なめです。

城壁にはところどころ展示物もあったりします。

古城第一門(北門)。

北と東に交わる手前に、西安駅があります。

右側は西安のバスターミナル。

左側には鉄道の西安駅。

城壁:東側

最後は城壁東側。

同じ西安市内でも全然景観が違うものです。

東側の大きな門、長楽門です。

まとめ

中国古都長安への旅をお届けいたしましたが、いかがでしたでしたでしょうか。

長安の歴史は2000年以上も続きました。

現在は西安という一地方都市です。

西安市内をぐるっと囲んでいる長方形の城壁は、明時代に築かれたもので現存する古代城壁の中では世界最大規模。

城壁の幅は車が通れるほど広いのですが、自動車は進入不可となっております。

これだけ広い道を、徒歩と自転車だけで堪能できるのはなかなかできない経験です。

ぜひ西安を訪れた際には城壁に登ってみてはいかがでしょうか^^

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